うにたべたい

琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイのうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.4
沖縄のご当地ヒーロー"琉神マブヤー"の劇場版。
マブヤーはご当地ヒーローというジャンルの立役者的なヒーローで、デザインがご当地ヒーローとは思えないほど本格的でかっこいいです。
テレビシリーズは第2シーズンまで見ましたが、劇場版は役者が一新されており、主人公のキャラ設定なども変わっているので、映画は別物と見ていいと思います。
また、ストーリーもマブヤーの誕生から再度描かれているため本作からの視聴で問題ないです。
一方で、テレビ放映のマブヤーとは作品自体の雰囲気が異なっているので、テレビ版のマブヤーファンは映画版の内容に違和感を感じる可能性があります。

主人公はヒーローショーで端役を演じる青年「ウルマ」。
彼はある日、練習中に魂(マブイ)を失ってしまい、オバァにマブイグミされているところ、琉神マブヤーのマブイが込められてしまう。
方やウチナーでは過去に封じられていたマジムンが復活してしまう。
ウルマはマブヤーの力でマジムンと戦うのだが、敵の強大な力の前に怖気付いてしまい繊維を喪失して逃げ帰ってしまう。
なぜ自分がヒーローとして戦わないと行けないのか苦悩するというストーリーです。

ご当地ヒーローにしては確かに特撮等がしっかりしていて、特に殺陣が本格的に感じました。
ただ、映画では全国区で活躍している役者を採用していて、あまりご当地ヒーローのB級感は感じられませんでした。
特に龍神ガナシーに変身する「サイオン」役はISSAが演じていて、あごひげピアスのイケイケがヒーローに変身するのはかなり違和感があります。
マブヤー役が普通の青年感があるので、ガナシーとの釣り合いも取れておらず、やっぱり放映版のキャストで見たかったなと思いました。

ストーリーも悪くは無いのですが、放映版に比較するとウチナーンチュの人々よりもマブヤー自身に多くスポットがあたったストーリーとなっているため、個人的にはテレビ放映版の方が好みですね。
ただ、映画も、マジムン軍団のウチナーを愛する気持ちも心包括した内容になっており、郷土愛の込められた作品だと思います。