トモ

リボルバー・リリーのトモのレビュー・感想・評価

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)
4.5
日本が誇るアクションスター綾瀬はるかさんと、錚々たるキャスト出演のアクション作品に個人的にはこれ以下の点数は付けられない

テーマとキャラクターが今いち浮き立ってこないストーリー構成と全体的なアクションシーンの物足りなさ(少なさ)は多少あったけど、これはそのバランスの問題と勝手に期待値を上げた自分の問題でもあり上映時間で綺麗にまとまっていて満足のいく作品ではあった

陸軍、海軍、内務省の関係性、日本の時代背景がどれだけ反映されてるのかは分からないが震災も絡み政治的治安的に物凄く不安定で大義が暴走する恐ろしい時代だというのは伝わってくる。この作品と史実を重ねるポイントとしては唯一実在した人物として登場する山本五十六、あとは震災からの復興という舞台

綾瀬はるかさんは本当に素晴らしい。観るたびに増していく風格と存在感。アクションスターとしての佇まい表情所作キレ。素人の分際で物凄く偉そうだけど初めて綾瀬はるかさんを知った時にこんな俳優さんになるとは想像もしていませんでした。俳優さんとしての努力と覚悟が伝わってきます

57人の要人を暗殺した各国に狙われるスパイという一面と、泥に汚れ血で赤く染まると分かっていながら仕立てたドレスで戦地に赴くという美意識。リボルバーを構える綾瀬はるかさんが惚れる程にかっこいい

長谷川博己さんの役もどういう立ち位置(百合の敵?味方?)なのかなかなか読めなかったが、スーツを着こなす姿と顔アップかっこ良すぎ。一対一の対面シーンの台詞回し等さすがです

綾瀬はるかさんと西島秀俊さんのアクション作品共演があって、今回の綾瀬はるかさんと長谷川博己さんの共演。大河ドラマ「八重の桜」ファンなら嬉しい

シシドカフカさんも言わずもがなだけどこういう世界観にピッタリで作品を盛り上げてくれます。中盤あたりの銃撃シーンは物凄く良かったです

清水尋也さんの役もミステリアスで存在感あってしかも抜群の演技力で良かった。もう少しだけ掘り下げて欲かったキャラ

古川琴音さんはキャラが魅力的で今までの役で一番好きかも。だけにアクションシーンが少な過ぎて勿体無い

ジェシー(よく知らないけど)はアイドル感ゼロで素晴らしい佇まいだった。少し台詞回しに迫力がないのと、このキャラは人を盾にする軍人らしくない?クズっぷりが引き立ってしまっていた。ジェシーの今作の存在感自体がボンド作品における絶対的強靭悪役キャラとしてのポテンシャルを秘めていただけにちょっと残念だったかなと

あとキャストをあまり見て劇場に行かなかったので阿部サダヲさんとか豊川悦司さんとか石橋蓮司さんの登場はテンションが上がってしまった。阿部サダヲさんも良かったが、豊川悦司さんと石橋蓮司さんの共闘銃撃シーンは最高でした

鈴木亮平さんは意味があるのか?先があるのか?な超贅沢登場だったけど嬉しいのは間違いないし笑、ドラマ「GetReady」の時といいホリプロ主役の時のサプライズ登場が定番になりつつある

洋裁店のオーナー役に野村萬斎さんまで出てきて贅沢過ぎでしょって思うけどこれが行定作品の熱量、行定監督の人脈なんでしょうか

ちなみに行定監督が出てたラジオで当初出るはずだった大物俳優が今の海外の不安定な時勢、しかもセンシティブな題材という理由でオファーを断られたという話をしていました(でも作品は応援しているという、、)

色々ありますし線引きって難しいですしそうすると何もできなくなってしまいますね

といいつつ続編期待
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