喜連川風連

山歌の喜連川風連のレビュー・感想・評価

山歌(2022年製作の映画)
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もののけ姫のサン+森山未来+平成タヌキ合戦ぽんぽこ÷2。伊参映画祭作品。2018年、群馬の山奥で観た。

サンカと呼ばれ、現在は消えた山の民を描く。

1960年代に確かにそこにあった生活を丁寧に描く。自主映画レベルにはない美術と時代考証のこだわり。

撮影にも大変なこだわりがある。SLの撮り方、鳥肌が立つほど美しい。群馬県中之条の夜の山並み、夕焼けに一気に引き込まれたことを覚えている。

実景が続く映画はあまり好きではないが、それぞれが美しく思想を持って奏でられており、見てしまう。

サンカという消えゆく民の時代に逆らえない無力感と、人間の事情に関係なく大雨が降り続ける自然環境の無情感がリンクして気持ちいい。

ノマドランドと同様に、世界で評価され、逆輸入されて欲しい映画。
喜連川風連

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