色んなところから美味しい設定を拝借してキメラにした三人称視点版ハードコアヘンリーみたいな。
ストーリーをリアルタイムで説明しても違和感が少ないように主人公を記憶喪失にしてるとこまで同じ。(ただし、こっちは説明描写が過剰で没入感は薄い)
絶え間なく押し寄せる敵をワンカット風になぎ倒し続けるアクションは無双シリーズっぽくてゲーム好きにはたまらないと思うけど、映画の尺でそれをやっちゃうと常にクライマックスみたいなテンションで進むから話に緩急がつきにくいのが難点。
案の定最初の30分くらいはぶち上がるんだけど、段々と奇抜なカメラワークや派手なアクションにも慣れてしまってちょっとずつ飽きてくる。
ところどころで作りの荒さも目立ってて、感染者が燃えるシーンや飛行機から落下して空中でわちゃわちゃするシーンはあまりの安っぽさに流石に笑ってしまった。
必要なシーンのために斬新な手法を使ってるのではなく、斬新な手法を使いたいがために作られたシーンの寄せ集めで構成されてて、ある意味で本末転倒とも言えそう。
私はこういうバカ映画が大好きだから高評価にしちゃうけど、企画自体が出オチのようなこの路線で作品を作り続けたとて多くの人の心に残るような傑作は生まれないでしょう。
とにかくゲームが好きな人、見たことの無い映像が見たい人なら楽しめるかも？
それでもやっぱり途中で飽きるとは思うけど…。
