ロシアとの国境付近に住むウクライナ人の夫婦が民間旅客機の墜落事件に巻き込まれて村に閉じ込められる話。
最初はその旅客機を墜落させたのは誰か？なんていう謎解き物なのかなーなんて呑気に観ていたけど全然そんなことなかった。
現在進行系でもあるウクライナ侵攻への反戦のテーマももちろんあると思うけど、それよりも強固な意思を持った監督からの女性讃歌に感じられた🥺
また映画に出てくる男たちが漏れなくクズ野郎ばかりなのよ。男たちの都合で戦争を始めたくせにそのしわ寄せを何食わぬ顔で平気で女性に押し付けてくる男性社会。もう腹がたって腹がたって…。しかも相手は出産間近の妊婦よ。
その理不尽すぎる戦地の惨状を生活レベルにまで落とし込んで見る者に訴えかけてくる監督の見事な手腕。
銃弾が飛び交う戦場が舞台のスペクタクル映画よりも非戦のテーマが明確に伝わった。
右とか左とか宗派がどこだとか色々考え方の違いはあると思うけど確実に言えることは、銃を持っている奴が偉そうにのさばってるのはいつの時代も胸クソ悪いってことだわ。
