雨空

PIGGY ピギーの雨空のレビュー・感想・評価

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)
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サスペンス映画だと思って観に行ったらまさかの物哀しい映画でちょっとしんみりとしてしまった。
肉屋を営んでいる家の娘サラは、同級生3人から子ブタちゃんと言われいじめられていた。仲の良かった友人は申し訳無さそうにするだけ。そんないじめられているサラは人気のない時間帯を狙ってプールに行くも、運悪く同級生3人に目撃されからかわれ、溺れる寸前までいじめられる。あげくのはてにはサラの持ち物を盗られ、サラは水着のまま泣きながら家路に就く。さきで、同級生たちが男に攫われる場面を目撃する。サラは警察に言うのかはたま見捨てるのか。
そんなトレイラーだったので、サスペンス、スプラッター少々、いじめっ子たちをどうするのか?ががっつり展開していくのかと思った。フタを開けてみれば、いじめられているサラの内面、家族、友人等々の関係性がヒリつく空気感に描き出されていて胸が苦しくなる。そんなヒリつく雰囲気のなかでトキメク場面もあったり。同じ境遇(だ/だった)であろう二人が会話なく気持ちが通じた瞬間があまりにも素敵な場面で。そして内にこもるばかりだったサラの成長物語ともとれる良い映画だった。
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