Shinta3

キル・ボクスンのShinta3のネタバレレビュー・内容・結末

キル・ボクスン(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

これって伊坂幸太郎か平山夢明(ダイナーの作者)が原作書いたのかって思う位、登場人物のキャラが立ってるし、殺人者を描いてるのにも関わらずカラッとして湿っぽくないし、なにしろ殺しを仕事として組織で運営している設定なんて、まさに2人の作家の作風そのまんま。嫌いじゃ無いです。いや寧ろ大好物。

オープニングの酷い関西弁?と言うか酷い日本語に萎えて観るの辞めないで本当に良かったよ。アクションシーンのカメラワークやバトルシーンの殺陣のアイディアにワクワクさせられた。それとは対照的な殺し屋の同僚?とのアフターファイブ的な気の置けない仲間?とのおしゃべりが面白い。 そんな緩急をバランスよく軽妙さ加減が伊坂作品を彷彿とさせる。

主人公の周りに不穏な空気が流れ始め暗殺命令が上層部から出されると、仲間が立場を一転して彼女を襲う、ごった煮の怪獣大乱闘みたいなお祭り感が堪らない。一人また一人と倒していくくだりに適度な笑いを散りばめ観客を飽きさせない。

本編最大の見せ場、組織のトップとのラストバトルは業界のレジェンド同士が戦いを前にテーブルを挟み静かに向かい合い、幾つもの想定をチェスのゲームの様に打ち勝つ方法を見出そうと何パターンも試す映像はまさに鳥肌物!

冒頭の日本人役の耳障りな言語以外は非の打ち所がないスーパーエンターテイメントだった。 今年一番の一本だ‼️
Shinta3

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