GaPTooth

アイ・アム まきもとのGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

阿部サダヲの俳優としての力量に驚かされた。ここまでエディ・マーサンの雰囲気を出せているとは思ってもいなかったから。

映画自体もしっかりと『日本版おみおくりの作法』と言える出来だった。
大筋は原作小説に寄り添いつつ、日本人に受け入れられやすいエピソードをプラスしてクライマックスにもっていったことも良かった。
ラストシーン(これまで無縁墓地に葬られてきた人たちが牧本さんを悼む為に次々と現れるシーン)が改変されていなくて本当に良かった(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

宮沢りえの存在感は流石。空気感が変わるのが分かるレベル。

松尾スズキと2人で話すシーンくらいから牧本さんの"心情の変化"が現れ初め、満島ひかりと打ち解けたシーンくらいから確実な変化(紅茶を飲む・座って夕食を食べる等々)が現れる。もう監督さんの演出が上手すぎるし、それに見合う演技ができる阿部サダヲが素晴らしい。とても面白かった。満足です。

エディ・マーサン主演『おみおくりの作法』のリブート作品。『おみおくりの作法』とは(日本向けになっている分)解釈の違いがみられるのでリメイクというよりリブートだと思う。


※オリジナルほどの衝撃を感じなかったし感動もしなかった理由を3つほど(あくまでも個人の感想です)
①松下洸平の存在。単純に要らん。
②"事故に遭う"シーンの違和感。
終盤で事故に遭って死んじゃうのはオリジナルと同じなんだけどね。事故に遭う過程が違うからソコが違和感有り。
③なぜ牧本を無縁墓地に葬むるのか。
牧本は無縁墓地に葬られちゃダメだよ。
最期にちゃんと自分の用意した墓地に葬られてこそ、それまでの牧本の生き方や何故に他の人を悼む事にこだわるのかの真意が伝わるし、牧本自身の死に関する思いも全うされるのに。それに牧本が無縁墓地に入っているなら、牧本に葬られた人たちも同じところに入っている訳だからワラワラ出てきて手を合わせる必要性が見出だせない。
GaPTooth

GaPTooth