Layla

LOVE LIFEのLaylaのネタバレレビュー・内容・結末

LOVE LIFE(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞直後は「うん、いい映画だったな〜」くらいの感想だったけれど、時間が経っても映画のさまざまなシーンやセリフが心に残っていて、じわじわと傑作の気がしている。主人公含めて良い人、悪い人、敵、味方、というような描き方をしていなくて、無理やり感情移入させるための都合のいい描き方もせず。確かに人間ってこれくらいグレーになってしまうものだよなぁと思わされた。

あと、邦画にしては珍しいくらい宗教(キリスト教)の描き方がフェア。これが他の邦画だったら、「あー、結局彼女はそこで宗教に走っちゃうか」という描き方をしたり、目を爛々とさせながら妙子に入信を勧めようとしそうなものなのに、「私も信仰はまだよく分からない。でも、死ぬまでに間に合えばいい」という台詞はかなり芯をくっているように思えたし、その後の妙子との会話もすごく誠実に思えた。

パクが韓国に旅立つ前に妙子に残したメッセージにぐっときたので、鑑賞直後はその後のくだりが少し蛇足にも感じたけど、大雨の中、韓国ポップスに合わせて踊る妙子の姿が人生讃歌のようにも思たし、パクにだって妙子とは関係ない場所での人生がある、ということを描いていたのでやはり必要なシーンだったと思った。

「どんなに離れていても 愛することはできる」
Layla

Layla