Ryoma

LOVE LIFEのRyomaのレビュー・感想・評価

LOVE LIFE(2022年製作の映画)
4.1
“喪失“を通して浮き彫りになる、人間が抱える嫉妬・自分勝手さや誰かに対して感じる憎悪が痛く苦しくもあり、それでいて、同時に誰かを想い合える人の優しさや互いの弱さを補え合える人のあたたかさを僅かながら感じた。

生き辛さを感じる社会的マイノリティーの人に対する世間の目や見方を通して、“社会の在り方“についても考えさせられたし、彼らを掬い上げた本作は、人である以上互いに支え合って生きていくべきという強いメッセージも感じた。

唐突な悲劇や、やりきれない悲しみや苦しみ、それらの度重なる苦難が襲いかかる現実をなんとか受け止めながら生きていこうという強い決意を感じる、僅かながら救われたような気持ちになるラストが非常に印象深く、まさに何が起こるかわからない“現実“を体現している繊細かつリアルな作品に感じた。
Ryoma

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