書店員見習い

かがみの孤城の書店員見習いのレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.0
原作を読んだ事ないのだけど、とても良かった。
学校や家に居場所のない7人の子どもたちが不思議な城に呼び寄せられ、お互いの事情を言えないまま、心の逃げ場の様に一緒に過ごす。
非現実的な空間でのゆったりした生活と、現実世界での陰湿な出来事がちょうど良いバランスで展開している様に感じた。

こころの母親の最初の対応や、学校の先生の対応は自分にも思い当たる節があり反省しなければな、と思った。
かたや普段明るくてみんなの人気者、かたや口数少なく大人しい子。つい「きっと誤解からすれ違ってしまっただけだよ。話し合えば分かるよ。」と言ってしまいそう。
きちんと心の声を聞いてあげなくては。

加害者の顔が見えない演出は恐怖心を掻き立てられ、トラウマになる出来事として深く印象づけられる効果があったように思って良かった。

謎解きをしながら、ラストに向けて怒涛の伏線回収は面白く、息子も集中して観てた。
この映画は思春期真っ只中の息子と一緒に是非観たいと思ってた作品。やはり観て良かった。
学校や今いる環境だけが全てじゃない。安心して欲しい。誰か分かってくれる人はいるし、その1人に親の私もなりたい。
小説はもっと面白いとの感想も見たので原作もとても気になる。