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かがみの孤城のchocoberryのネタバレレビュー・内容・結末

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

すごくよい映画だった!不登校に悩む生徒が成長していく物語。最後まで謎があり、それが解き明かされたときの感動といったら!
途中でわかってしまった謎もあったけれど、最後の最後までわからなかった展開があった。本当に不登校になっている子にとってはどこまで響くかわからないけれど、何か勇気につながっていたらよいなと思う。
不登校でなくても、あらゆるものはつながっていて、応援してくれる人が見えないけれどいるものだと気づかされる内容だった。
辻村深月さんの小説がもとで、2018年には本屋大賞受賞作品。

以下はストーリーと感想。
不登校で中学校へ行けない中1こころ。同じクラスの女の子たちにいじめにあっているのが原因。
ある日、鏡の中に吸い込まれた。オオカミの仮面をかぶった赤い服の少女に、他の6人の中学生が集められた。
4月からの1年間の間に鍵を見つけたら願いを1つ叶えられると話を受ける。ただ願いを叶えたら、ここでの記憶は消える。また、この世界にいられるのは日本時間の午後5時まで。ルールを破ると、オオカミに食べられる。

フリースクールの先生。「こころちゃんは毎日戦っている。」優しい言葉。

黒髪だった中3のスバル、なんと金髪になってしまった。黒い方がよかったな。
中2の眼鏡をかけているマサムネ。次男っぽくていいな。「名探偵コナン」江戸川コナン役の高山みなみさん。素敵。
中3のあきちゃん。彼氏ができて、どんどん派手になっていく。服装も昔のヤンキーっぽい感じ。
中1の嬉野くん。フリースクールの先生が話を聞いてくれる。

あきが学校の制服で鏡の孤城にやってきて、みんな同じ中学校だとわかる。中1のリオンだけハワイから来ていた。
マサムネが3学期から引っ越すことになり、1日だけ現実世界でみんなで会おうと約束する。こころは当日学校へいったが、誰もいなかった。
昇降口で、日々学校からの連絡を届けてくれる東城さんと会うが、挨拶もしてくれなかった。そりゃ、こちらからしなければ向こうもできないでしょうよ。
苦手ないじめっこからの手紙が入っていて、保健室で倒れるこころ。そこにフリースクールの喜多嶋先生がやってきて、話を聞いてくれる。

こころはかがみの孤城に戻り、リオンの夢は亡くなった姉を戻したいことだと知る。私の願いなんてちっぽけと悟る。

そして、みんな学校に行っていたのに会えなかったことがわかる。なぜ?
マサムネはパラレルワールドだと予想する。「真実はいつも一つ!」コナンだ!と面白い。

オオカミの仮面をかぶった小さな少女。命令形の口調だけど、赤い服がかわいい。なぜ狼の目をかぶっているのかが謎。

ショッピングモールで母と昼食を食べるこころ。フリースクールの先生もやってきて、学校に行かなくてもいいという。あなたの気持ちを尊重すると。なんて優しいお母さん。

東城さんは引っ越すことになり、こころはお宅にお邪魔する。一緒にアイス食べながら、自分が今ターゲットになっていることを告白される。でもいじめている人を客観的にとらえて考えている。それでも学校に行っている。東城さんは自我のある強い子。玄関で、7匹の子ヤギの絵本の絵を見つける。お父さんがドイツ文学の大学教授だからか!この伏線になるほど。

この絵を借りてこころは鏡の世界に入ろうとするが、鏡が割れている。あきがルールを破った。他の5人もオオカミに食べられてしまった。
こころはみんなを助けに鏡の中に入る。7匹のやぎとおおかみの童話に基づき、やぎが隠れていた場所にヒントがあるとわかる。最後は時計台の中。鍵が見つかった。こころの願いは、あきちゃんがしたことはなかったことにしてください。

みんなの過去が見える。あきの父親はひどかった。そんな家に帰りたくないよ。赤いオオカミに食べれられた。

こころの願いは叶えられ、5人が元に戻る。落ちていくアキをみんなで引き留めた。
やっぱり時間差があった!すばる1985年、あき1992年、こころとリオン2006年、マサムネ2013年、フウカ2020年、ウレシノ2027年。7年差。こころとリオンは同じ年。嬉野に対してマサムネが「お前どれだけ未来人なんだよ」といっていたけど、確かに!でも今はもう2024年なので、そんなに未来でもない。

やっぱりオオカミは姉ちゃんだった!ドールハウスに似せた城。病気だった姉が見ていた夢が、鏡の世界を作っていた。

お別れの時、最後に壁にみんなの名前を漢字で書く。スバルはマサムネに「僕はゲームをつくるよ。」という。すごいゲーム会社のクリエイターは、スバルだったんだ。マサムネは本当に友達にだったんだ。
嬉野は風歌に本当に告白し、私を見つけてねと答える。本当に出会えたらいいな。
こころはアキに「頑張ってね、大人になってね」と声をかける。本当だよ-。あの辛い環境でどう生きればいいのか。

最後の残ったリオン。どうか記憶を残して欲しいとオオカミ様に頼む。善処すると答えてくれて、仮面を外してくれた!号泣のリオン。もう、こちらも涙-。泣けるーーー!

そして現実。なんと!そうだったのかー!あきちゃんだった!!フリースクールの井上先生は結婚して苗字が変わっていた。ずっとみんなを見守っていた。

2年生になったこころ。学校に行くことができた。ハワイにいた水守リオン。日本に戻ってきた。きっとお母さんに気持ちを伝えたんだな。同じクラスになった。校門前で待ってて迎えてくれた。なんて優しいんだろう。なんて心強いんだろう。こころは覚えていないけれど、リオンの記憶は残されていた。

「オオカミさま」は芦田愛菜さん!わー、全然気づかなかった!

不登校の理由は様々あって、一概にくくることはできないけれど、勇気を与える映画になっていたら良いなと思う。
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