このレビューはネタバレを含みます
気づくと涙が流れていた。
お姉ちゃんが亡くなって、壊れた親を目の当たりにして、意に反してハワイの学校を勧められて、辛いね。
成人式も過ぎた今なら、他の6人と同じことが起こってもそこまで大きい負担にはならないだろうことが予想できるし、受け流せるスキルがついていたり、繊細な心も失われていたりする。
でもどうせ中学生の悩み、と無下にはできなかった。かつての自分が通ってきた道だから。
もしかしたら辻村深月さんもそういう風に思ってこれを書いたのかもしれない。
7の倍数、時代の違いなど伏線が織り込まれていてプロットも面白かった。
勝手な妄想だけど、辻村さんの優しさがいっぱい詰まった作品だったと思う。