ベビースター豚丸

かがみの孤城のベビースター豚丸のレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
3.4
あることがきっかけで不登校になった中1女子が、鏡の世界に吸い込まれ、同じ境遇の6人と共に、城のどこかにあるという「願いが叶う鍵」を探す話。

ストーリーは謎が少しづつ明らかになる形のライトミステリで、ミスリードなんかも利用している。ただし予想するのは簡単で、二段構えだとしても、「それってもう他の作品で見飽きたよ」感。

キャラクターはみんな訳ありなので、あまり表情が動かず、心情を読み取りにくいのは、絵的にはマイナス。バランスを取るためか、BGMをやけに壮大にしていて、無理やり盛り上げている。そのギャップがノイズになっている。

7人が城に集まって遊んだり談笑したりする様子は、ドラえもんで秘密基地にのび太たちが暮らすときのようなワクワク感があって良かった。作者の辻村深月はドラえもん好きのようなので、もしかしたら影響があったのかもしれない。

主人公をいじめていた相手がマジでやばすぎて、けれどあの程度で済まされてしまうのは、現実の無力感を表しているようで良かった。

ところで「狼と7匹の子羊」という話は初めて知りました。
ベビースター豚丸

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