阿部サダヲが大好きなので録画して鑑賞。
池井戸潤の作品らしくところどころ超非現実的ではあるけど、まぁまぁ面白い。
西木（阿部サダヲ）の勤める銀行内で起きた架空融資というか詐欺事件。
ツッコミどころが多すぎて、まず冒頭のATMに入れるお金を持ち出すなんて出来るのか？出し入れも一人でやるの？
そして拾った競馬場の札束💴の帯封とか何年も持ってる？そのうち役に立つかもしれないなんて考える？
そして新規にロクな担保もなく10億も貸したりする？
中学生の時に山崎豊子の「華麗なる一族」を読んで、絶対に銀行員とは結婚したくなーい！と思った。銀行員って大変そう。まぁどんな仕事も大変なんだけど。
だからノイローゼ気味の行員遠藤（忍成修吾）がお稲荷様に粗品を山ほど持って行ってるシーンは極端だけどあり得なくもないのかな。直属の上司の鹿島（渡辺いっけい）は、小説の方は知らないけど、叱言も言うが愛がある感じがするけど、副支店長の古川（杉本哲太）は完全にパワハラ上司。店長の九条（柳葉敏郎）はとんでもないタヌキ。
真面目な銀行員の滝野（佐藤隆太）に巨額の融資を迫る石本（橋爪功）過去に石本から1000万のキックバック？を受け取ってしまった滝野は断れず…。
九条と石本だけは許せない！と西木は沢崎（柄本明）の抱える耐震偽装の不良物件を彼らにおしつけようと画策。直接西木が被害は被ってなくても銀行は大損害。果たしてこのやり方が正義かどうかはわからないけれど、スカッとはするね。
最後は沢崎からお礼にと西木に3億の小切手が。一瞬悩むけど受け取る西木。良かったね、これでお兄さんの会社の連帯保証になった2億や闇金の500万（最後は利子で1000万になってたよ、さすが闇金！）を返してもお釣りが来るね、そしてそういう意味で出し惜しみせず3億ポンとお礼にだす沢崎の太っ腹さも痛快。
息子のヒーローという言葉で思うところがあったのか、九条に脅された検査官の黒木（佐々木蔵之介）に全てを告白する滝野。
刑務所から出てくる滝野、まぁじーんとするシーンだから子役は変えられないにしても2年も経って全く成長してない小学生の息子には笑ってしまった。
そして耐震偽装って姉歯だよね。珍しい苗字だから子供いたら虐められそうって思ったよ。枝幸（えさき？）っていう珍しい苗字にしたのは風刺？
司法書士って銀行の委任状預かってんの？
クラブの女の子やママっていちいちニュースをお客に伝えるの？とか色々ツッコミたくなるよ。
とにかく阿部サダヲと柄本明が絡むシーンは本当にワクワク❤︎
柄本明はもう別格だね。阿部サダヲも独特の演技が素晴らしい。
橋爪功や柳葉敏郎ってイヤな役やらせると本当にムカつく。
意外にも若手行員田端を演じた玉森裕太の演技がナチュラルで良かった。
ムカつく女子行員半田の木南晴香は憎々しさが凄かった。こんな奴銀行辞めますって言ったら万々歳で辞めてもらいたい！半田に陥れられ盗人の嫌疑をかけられた女子行員北川の上戸彩は、うーん、この人演技はさほどうまくないのに定期的にいい役をもらえるのはスタッフ受けがいいのかな。綺麗だけどだいぶ年取って来ましたねって感じは否めない。
まぁ池井戸潤の七つの会議みたいに御前会議が長すぎて後半ダレるということもなく終了。
九条や石本のその後も知りたいところだけど、西木のその後が幸せでありますように。
