藻類デスモデスムス属

神は見返りを求めるの藻類デスモデスムス属のレビュー・感想・評価

神は見返りを求める(2022年製作の映画)
4.5
きいろいおきもち

 
どんな気分かといえば、「おきもちをタックインしたような(気分)」。それから「そのままPARCOに行く感じ?」。池袋や吉祥寺といったパルコタウン。酒場が軒を連ねる通りには、誰かの吐き散らかした跡が、昼間になっても残っている。ダサい服を着ていたと今になって思うことや入りもしない店がある(分かっている)こと、嘔吐にスプラッシュとルビを当てないことなんかは、なんだか決別した気にさせてくれるけど、胸のあたりには「わたし分のオリジナルデザイン」くらいのむかつきがある。自分の値打ちがなくなっていくとき、終わっていないというだけのことで、くそ天気がいい。みていられないものや、目を背けたくなるものをみた。それは不思議と鮮やかで、少なくとも誰かを吐瀉物のように迂回して通ることではなかった。ひとはよくできているけれど破けていて、捨て身を抱えたままでまみれている、というpop。汚くて、爽やかないろ。