このレビューはネタバレを含みます
他人に認められたくて作らされた自分。
主人公がゆりに向けた善意は
若い子に良く見られたい、
ちょっとした承認欲求だったと思う。
ムロツヨシは気づいていなかった。
彼女も承認欲求のケダモノ。
徐々に自分の知らない彼女になって行く。
でも彼女は初めから自分を持っていなかった。
そうやって生きてきた。
承認欲求を唯一満たしてくれる存在が
居なくなりムロツヨシは激怒した。
見返りとは何か。
どうやって返せば良いんですか。
ツヨシは答えられない、
認めて欲しかっただけだから。
自分とは何か。
周りに作られた存在。
それだけが自分なのか。
カメラ(視点)側に向けて
良い見え方をするよう自分を演じる。
その時自分はどこにいるのか。
そして手に入れるものは
支払ったもの以上なのか。