赤坂公演を生鑑賞し、作品としてもキャストの演技面でも衝撃が走るほど素晴らしかったので、細部も観たくてゲキシネ版を鑑賞。
期待どおり、役者さんの表情や衣装の細部が観られて大満足。
名作が多いと名高い「いのうえ歌舞伎」の中でも大作の一つに入るのではないだろうか（2作しか観ていないのであくまで推測だけど、これが大作じゃなかったら、困ります笑）。脚本・演出・キャスト・音響など、総合力が抜群に高い（ゲキシネというより舞台版で感じたこと）。
今回、ゲキシネ班の撮影技術の素晴らしさも知ることができました。
話がよく作り込まれていて、大筋ももちろん面白いし（複数のキャラクターがそれぞれに二転三転する「裏切り合戦」が楽しい）、各キャラクターごとの物語など、細部まで丁寧な印象。完成度の高い脚本に感服。
1幕ラストの映像演出はぞくっとして、思わず涙が出た。間違いなく今後も強く印象に残り続ける舞台演出の1つです。
そして、キャストの熱演が素晴らしい。「中村倫也・吉岡里帆・向井理」という字面をみて一瞬でも彼らを「客引き看板」と感じた自分を呪いたい。
まず主演の2人。“役者・中村倫也”と“役者・向井理”の評価が100倍くらい爆上がる。中村倫也は舞台の人なんですね。
2人とも雰囲気柔らかくて線が細いイメージだったけど、それを良い意味で裏切ってきます。すごいポテンシャルです。
特に、長尺のラストシーンで2人の熱量に圧倒されます。
吉岡里帆ちゃんも、思っていたよりうんと舞台映えしていた。ただゲキシネだと声の通りやコミカルな動きなどの彼女の良さがそこまで伝わって来ず。
あとは竜星涼さん。役がハマっていたのも後押しになったか、存在感抜群でめちゃくちゃ良かった。声がいいですよねぇ。今後のさらなる活躍に期待したい俳優さんです。声優もできそう（すでにトイ・ストーリーでやってるのね！）。
テーマ曲を早乙女友貴の妻・島袋寛子が歌っているのがエモい。
