このレビューはネタバレを含みます
地味だけどキャスト全員の地肩がすごすぎてとんでもなく良い作品になっている
賢二の実家が虐待サバイバーなの、保護者から二度家を奪われるからで、悟は今も昔も賢二と家族を守ろうと生きていたのか…と分かってからの鳥肌は気持ち良い鳥肌でした
子供を見守るために繰り返し出てくる4分割の画面が、本田の住処では9分割の画面に一回り拡張されてトイレやら寝室やら本当のプライベートを全て見られていたことが分かるの、過保護も虐待の一種だってことを思い出させて最高の演出だった 本田の住処の屋根材のピンクもこもこは子宮とか胃のイメージ？家を温めるために張り巡らされた愛
スマートホーム化された家もパーソナルトレーニングも、見終わってから思えばくどいくらい伝えてくれていたよな
そんな状態の瞳に子供2人とも預けておくなよ！！！とは思ったけど、一般男性の手に負えるはずもない精神の錯綜
ラストはよくこれをやったな、と斎藤工監督にドン引いたものの、ここでユキを殺してしまうと「娘が1人」を遵守しようとした本田に瞳が重なってブレてしまうんだよな 瞳の守ろうとするスイートマイホームは本田の守ろうとしたスイートマイホームとはまた別のものだから
やりきったラストによりかなり度肝を抜かれた作品になったが、そのラストによって人に薦めにくくなっているジレンマ〜な作品 最高
