ボギーパパ

スイート・マイホームのボギーパパのレビュー・感想・評価

スイート・マイホーム(2023年製作の映画)
3.7
劇場2023-66 TCサクラマチ

耳に入ってきた情報からはホラー系作品?
という心持ちで鑑賞したものの、どちらかといえばスリラー、サスペンス系の作品。

結果はそうだと思うが、そんな心持ちで観ていたものだからミスリード?されて、
ここか?ここで来るのか?正体はなんだ?
と身構えていたのは肩透かし喰らった感があった。

小さい子供のいる家庭がマイホームを建て、そこに起こる恐怖体験を描く、、、というのはこの時期公開されている『禁じられた遊び』と同じながら、まさに同工異曲! (ハシゴで鑑賞)

ただ本作は、斎藤工監督のそれこそ巧みな人物の映し方、劇中に出てくるバイプレーヤーの思わせぶりな映し方で、気持ち悪いほどに煽られ、どんどんミスリードを強めて隘路に追い込んでいく。監督の術数に見事に嵌められたのか?

窪田正孝さんの演技の幅は広がってきたなぁ、、、しれっとした顔でしれっとやってまーす的な部分と、重い何かを背負っていて、押しつぶされそうにもなっている二面性を上手く演じている。
蓮佛美沙子さんは本当に自然体の演技のできる方。
そして最早シリアルキラーというか、笑顔と向こうにある狂気を演じさせたら日本一かもしれない奈緒さんは、、、これまた、、、
この三人の芸達者がすごい!



と、冒頭から不穏感と不気味さの森の中に迷い込んだ我々は、最終的には落ち着くところに落ち着いてしまうという、なんとも言えない「やっぱりね、、、」という感覚になる。
ここが残念!
しかし俳優さんたちの演技はキレッキレであり、そこは楽しめました。
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