おばけシューター

ラスベガスをやっつけろのおばけシューターのレビュー・感想・評価

ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)
3.6
コメディグループ、モンティ・パイソンのテリーギリアムによる、洒落にならないサイケデリクス・トリップムービー。デルトロとデップが真剣にふざけてる。
ドラッグにフォーカスした作品は数あれど、本作の純度は混じりっ気なしの100%ピュア。
覚悟してキメろ🫡

ドラッグ映画はトリップシーンの表現が十人十色なカンジでそこが面白いと思うんですが、作品全体の雰囲気はアッパー(トレスポ、スパン)とダウナー(レクイエムフォードリーム、キャンディ)に両極化しがちと思う。すると本作は明らかにアッパーである。※ただし気分が良いとは限らない。
ずっとハイではあるが感情の起伏は激しく安定して不安定。一本の映画の中で目眩く様々な様相が現れる。古今東西の薬物をカバンに忍ばせてはいますが、幻覚剤を大分多めに摂取してるんでしょう。

ヒッピームーブメントの頃のドラッグ流行は尋常じゃなかったらしく、グレイトフル・デッドのライブではあらゆる種類の薬物が立ってるだけで口に入ってきたとか、伝説のウッドストックではみんな大麻を吸いすぎて逆に事件が起こらなかったとか、そのウッドストックで出産した女が2人もいたとか(関係ないか)、とにかくすごい時代だったことが伝わります。

そんな時代が生み出した文化は素晴らしくも、やはり現代にも薬物問題として残ってしまった闇の部分があり、本作では多分そんな部分を皮肉に、醜く、そして情けなく描いたんだろうと思われる。思われるというのは、ちょっと支離滅裂で奇抜すぎて、ジョニーデップの似合わないハゲに目が行きすぎて、よくわからなかったからデス。素面でクリーンな人から見た薬物乱用者ってこんな感じなんでしょうか。
正直デップとデルトロを求めて観ると、肩透かしを喰らうような気がします。これはこれで面白いけど🫡

ここまで読んでくれてる人がそんなにいないと踏んで、おばけの若い頃の体験を一個だけお話しします。インド旅行中に、マリファ●スムージーというのが売られてるのを見つけて、ドミトリーのイギリス人たちと飲んだことがありました。
「強さ」は五段階。
ソフト、ハード、ベリーハード、マハラジャ、スーパーマハラジャ。
この時点で爆笑だったんですが、みんなで公園の池みたいな緑色のスーパーマハラジャを買って、飲みながら宿に向かって歩くと、最初は5〜6人いたはずなのに1人また1人とだんだん減っていき【検閲により削除されました】