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ザ・バブルのRのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・バブル(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2022年のアメリカの作品。

監督は「40歳の童貞男」のジャド・アパトー。

あらすじ

新型コロナウィルスが世界的な大流行をみせる中、大ヒット映画シリーズの最新作を撮ることになったキャストとクルーたちは様々なトラブルに正気を失いつつも、続編完成を目指して奮闘していく。

Netflixにて。

世界中で大流行した新型コロナウィルス。

それによって、人々はマスク着用を余儀なくされ、今現在もなお、世界中で様々な影響を及ぼしている。

そして、それは映画業界も同じ。明らかにコロナ禍を意識したような映画が国内外問わず作られた。

今作はその中の一本をど直球に皮肉った内容となっている。しかも、監督はあの「アパトー一派」と呼ばれるくらいコメディ作品で一時代を築いたジャド・アパトーってんだから、配信当時から気になっていて、ようやく鑑賞。

結論としては…うーん、微妙。

お話はあらすじの通り、コロナ禍で起こる映画制作の現場ものという感じか。

まず、キャストが超豪華!!主演は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のネビュラでお馴染みカレン・ギラン(「デュアル」)だし、キーガン=マイケル・キー(「ザ ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」)、レスリー・マン(「チャチャ・リアル・スムース」)、デヴィッド・ドゥカヴィニー(「ユー・ピープル〜ぼくらはこんなに違うけれど〜」)そしてペドロ・パスカル(「マッシブ・タレント」)など今現在も映画やドラマで見たことある実力派が勢揃い。

加えて、カメオ出演もめちゃくちゃ豪華で挙げればキリがないんだけど、個人的には中盤で隔離生活でおかしくなったパスカル演じるディーターが最新鋭の映像技術でヨガを習うんだけど、そこに登場するヨガトレーナーがなんと「スター・ウォーズ」新3部作の主人公レイ役でお馴染みのデイジー・リドリー(カオス・ウォーキング」)!!その後、ディーターが映像に入り込んでSEXするんだけど、大丈夫なんか笑?

あと、終盤で本人役で登場する「プロフェッサーX」を演じたジェームズ・マカヴォイ(「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」)。ギラン演じるキャロルが逃げてるのを理由もなく追っかけてきて「いや、なんで逃げてるの〜!!」と叫ぶ役でめちゃくちゃ真顔で追っかけてくるマカヴォイにすげぇ笑った。

で、肝心のコロナ禍のメタ表現なんだけど、ここからは不満点に入るんだけど、確かにキャラクターたちはのっけから「マスク」を着用していたり、「手指消毒」や「隔離生活」「PCR検査」といったコロナ禍では切っては切り離せない要素は散りばめられてた。また、クルーにコロナ陽性が出てしまって、せっかく撮影開始したのにまた隔離生活かよ!!などのギャグシーンもあったにはあったんだけど、それがイマイチ決め手に欠けるというか爆笑に繋がらない。なんかとりあえず入れてみました〜的な感じでお話にも深く絡んでこないし、結局それによって徐々におかしくなってくる俳優陣の演技だけが先行しちゃってる印象。

だから「コロナあるある」で笑うってよりも「え?あの俳優がこんなことしちゃってるの?」的なメタギャグみたいなので笑っちゃてる感じ。

これならコロナである必要はないよな。

あと、とにかくたくさんキャラクターが出てきて、取っ替え引っ替え、出ては退場しての繰り返しなんだけど、それによってギャグも単発になっちゃって、一個一個も印象に残らないんだよなぁ。

あと、とにかく長い。「40歳の童貞男」でも思ったけど、こういうのは90分代で短くまとめた方が面白さも凝縮すると思うんだけどなぁ、希釈されちゃった感じ。

あと、これは個人的な問題だけど、やっぱ今は(一旦)緩和されつつある分、今観てもなぁーという印象。こういうのは、やっぱ鮮度が大事でそれが過ぎ去ると面白さも薄まるんだなぁと再認識。

という感じでジャド・アパトーが描くコロナ禍ということで期待してたんだけど、結果的にイマイチという印象だった。

今はかつての大混乱は収まり、コロナ禍も緩和されつつあるけど、未だ完全な収束を見せない分、いつかまた変異種が登場し、今作のような事態にならないことを祈るばかり。

追伸、今作で一番笑ったのはTikTokのシーンなんだけど、ギランだけでなく、パスカルやドゥカヴィニーまでめちゃくちゃダンサブルにノリノリで最新ミュージックバックに踊っていて、やっぱ海外の人ってか、俳優ってすごいんだなぁ!!
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