カシュニッツ

オンマ/呪縛のカシュニッツのレビュー・感想・評価

オンマ/呪縛(2022年製作の映画)
3.8
うれしいことも悲しいことも脳にとってはどちらも負荷、のようなことを何かで見た。
アマンダ(サンドラ・オー)の「決して母のようにはならないと誓った」に、その言説を思い出した。

「強く願えば叶う」は夢や目標とセットで明るいイメージで使われることが多いけど、逆もまた叶う(叶ってしまう)ものなんじゃないかな。知らずにかけてる自分への呪いというか。
見ながらそんなことを考えた。まだ拭いきれない呪いはあるけど、内なるオンマと向き合って「苦労は金輪際背負わない」と宣言して立ち去ったアマンダに穏やかな日々が訪れますように。

韓国から支配の詰まったスーツケースを持ってやってきた叔父。「旦那はどこだ?」「子供が親に尽くすのは当然だ」などその不愉快さに「今すぐ帰れ…」と何度も思った。こういう思考って日本と韓国共通してるとこある。あーやだやだ。でもこのスーツケースが来たからオンマと向き合わなきゃいけなくなったわけで。何がどう影響するかわからんものだ。

私にとって家族や母親というテーマはもはやライフワークのようなもの。だもんでつい見ちゃう。
否認→受容が丁寧に描かれた興味深い映画だった。

余談
サンドラ・オー大好き!な方へ
「キリングイヴ」(ドラマ)未見ならおすすめです。
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