カズザク17

さかなのこのカズザク17のレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
4.0
子供の頃から好きだった事を、大人になっても変わらず追い続ける…が、羨ましい。出る杭は打たれるではないけど、際立った個性が排除される日本。薄れてきたとは言え、皆で足並みを揃えて協力して…の風潮が残っている。最大の理解者である母親の存在が、個性の超越を大きく助けたと思う。実は魚が、実はお父さんも…大転機のあの場でのカミングアウトは笑えた。
小学生の頃から歴史が好きで、小説等よく本を読んでいた。お城のプラモデルを作ったり、絵を描いたりもしていた。中学や高校の時は、資料集をよく眺めていた。高校の進路相談の時に「歴史学部(科)」に行きたいって言ったら、「そんな所に行ったら、就職が無い」と先生から言われた。反論出来る程世の中の事も知らなかったので、言われた事に従って「普通の大学」に進学した。で、今は「普通のサラリーマン」をやっている。今の生活に不満がある訳ではないかど、あの時あの選択・決断をしていたら…って考えさせられた映画だった。あの時の進路指導の先生が、「世界史」の先生だったって事が、今では笑える。
基本、いい人しか登場しない映画。安心して楽しめた。