ゆずきよ

さかなのこのゆずきよのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
4.1
少し前から気になっていました。
元々さかなクンは好きでお魚も好きで釣りもたまにやります(最近は行けていないけど)
これはもう観るしか無い!と思いつつタイミングを逃して時間の空いた今日に。

物語は、お魚好きのちょっと変わった男の子ミー坊こと能年玲奈ことのんの成長を描くお話です。
事前情報としてさかなクンの半生を書いた本が原作だという事は把握。
ただ冒頭からミー坊=さかなクンというのが結びつかず混乱しました。
これはのんが悪いわけでは無くて、私の知るさかなクンのイメージとは少し違ったからです。
ちなみにのんは能年玲奈時代にバラエティでダリのつけ髭をしていた印象が何故か強く残っていました。
とにかくさかなクンはテレビで見ていて面白い人だなとは思っていましたけど、どんな人なのかどんな人生を歩んできたのかは知らなくて、兄弟がいた事も驚き。
まさかのご本人登場だし。
まぁ小学生をどんな理由があれ夜9時まで帰宅させないのは頂けない。
何処までがフィクションなのでしょう?
カブトガニのエピソードはどうやら本当みたいだけど磯村勇斗や岡山天音は実在するのかしら(最近この2人が出ている作品好き過ぎるな)
ともあれ前半はコメディ調で楽しく。
港での喧嘩演出とか謎なのも多いですけどね。
後半は社会vs個性。
幼少期や青年期の登場人物との再会が割と心地良い。
キャラクターにそれほど思い入れがあるわけじゃ無いのに何故か懐かしくなりました。
やっぱり困った時は人徳が必要です。
挫折やそれなりに苦難もありつつ良い意味で変化しつつ変わらない人達。
井川遥からの衝撃のカミングアウトを受けて終幕。
上映時間は長いしそれほど事件があるわけじゃ無いですけど私は楽しめました。

好きな物を追い求めるのは大切だけどそれだけじゃ生きていけません。
ある程度社会との順応は必要です。
でも羨ましいなぁ。
私は諦めた側の人間だから。
勿論それが必ずしも正解では無いし、私は今の人生で全然満足していますけど、こういう人生も送ってみたかったな。
映画で追体験出来る事に感謝です。ふ
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