本人の努力と、お母さんの愛に脱帽。
子育ては、悪いところに目をつぶり、いいところを伸ばしてやる。
それが自己肯定感を育んで、自立を促す。
と、最近の育児書は揃って唱える。
わかっていても、その通り実行できる親がこの世に何割いるだろう。
子供は親を選んで生まれくると言われたものだが、このケースほどその言葉がしっくりくることはないだろう。
劇中でおさかなクン本人が怪しいおじさんとして登場するが、あれは紛れもなくパラレルワールドのおさかなクンだ。
親の理解もなく、興味のあることを制限され、一般的な勉強や社会常識を押し付けられた挙げ句「お前は何もできないやつだ」と蔑まれて成長していたらー。
定職にも就けず、ご近所から変人呼ばわりされて無駄に歳をとっていく可哀想なおじさんであっただろう。
自己肯定感を尊重するあまり、最近は大人を舐め腐った子供も増えているし、子育てって本当に難しい!
主演ののんの純真な瞳が印象的だった。
彼女以外ではこの映画は成立しなかったと思わされる。
男とか女とか、どうでもいい。