このレビューはネタバレを含みます
観客全員がさかなクンのことを好きになる、そんな映画だった。
まず今までの伝記映画とはひと味違う。設定を大胆に変えていく、忠実さに重きを置かないところが映画の内容と相まってとても良かった。
そしてさかなクン役を演じたのんさんの演技、半端ない。誰が見てもさかなクンだった。彼のことを詳しく知らない自分でさえ、「さかなクンってこんな感じなんだろうな」と思ってしまうほどさかなクンだった。
個人的には少年期のクラスメイトがめちゃくちゃリアルな小学生してて良かった。おはじき？をしてる時のセリフや女子と喋ってるだけで言われる「えっろ！」。観客の共感を呼ぶこういう演出が本作は上手かった印象だ。
また、大人になったヒヨが彼女をミー坊に紹介するシーン、ここで一番観客が観たかったであろうヒヨが彼女に何か言ったシーンを見せなかったのが最高におしゃれだった。ヒヨの株がパズドラ全盛期のガンホー並にぎゅいーんってなった。
映像自体も変に流行りや美しさを求めていないところも観ていて心地が良かったし、さかなクンのホームビデオを見ているような感覚にもなった。
本作から学んだこと、「好きを一生懸命に」「人の夢を笑わない」「友人を大切に」「ししゃもの種類で店にクレームを入れない」これから先の人生、忘れずに生きていきたい。ありがとうさかなクン
