このレビューはネタバレを含みます
穏やかに見ていられる。物語上の、大きな起伏は殆どない。しかしずっと眺めていられるよう。ひとつのことに大きな熱情を注ぐ事の力強さが、観る者を引っ張っていく。
さかなクンについては、詳しく知らない。知らなくても関係ない。だが、そのスタイルからは想像以上の濃密的な物語だった。全てを言葉にすると長くなってしまうので、これだけ。きっと、「みー坊」は実在しない。あくまでさかなクンはさかなクンで、これは彼が、その熱情が必ずしも海洋生物に向くものではなくても、第二第三の「𓏸𓏸くん」が「𓏸𓏸くん」として生きられるようにと願って記した物語なのだろうと。