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宇宙探索編集部のmooのネタバレレビュー・内容・結末

宇宙探索編集部(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

かつてのUFOブームの時代には波に乗り、メディアの話題をさらうような人気があったUFO雑誌[宇宙探索]。

今や編集部員も減り廃刊寸前、融資を受けようと四苦八苦し、電気代さえ払えないほどの存続の危機を迎えていた。

そんな時、[宇宙探索]編集長のタンは、中国西部の村に宇宙人が現れたという情報を掴み、仲間たちを引き連れて西へと向かう。

そこで出会う鍋を被った少年との旅路、小さな未知との遭遇。はたして、編集長タンは本物の宇宙人に出会うことができるのか…

人に何を言われようと宇宙人の存在を信じて進み続ける、編集長タンの小さくて壮大な宇宙人探索記。

モキュメンタリー風。
中国の映画専門学校よ卒制で作られたという驚きの出来の作品。


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ムーとコラボしていたし、トンチキSF面白映画かな?と思って見に来たら、オカルトしんみり優しい映画だった。

ちょっと中弛みあり、途中まで何を見させられてる…?この味は…邦画の茶の味に近い…?とか思ってたけど、くすくす笑えて響くものもあり、思ってた以上に見れてよかった映画だった
(宇宙探索はたぶん思ってるよりしてない)

間が生む笑いのようなシーンが多いので、映画館で見なければ集中できないタイプの映画かなと思う。DVDなどで他のことができる空間で見たら集中力どっかいきそうで、ここまでハマらなかったというか、映画館で見たからこそ得るものが多かったのかな。

ワンイートン(鍋少年)から引き継いだような、娘への詩を読む言葉に詰まるシーンで終わるラストが本当に良かった。

わたしたちは文字で繋がりによって言葉になったり詩になったり…無限の可能性がある。
舟を編むを少し思い出した。人間というもののよい解釈過ぎた。


冒頭の宇宙服、パンダとテントのは本当にずるいよ。

途中、蛍の光が流れて?!となったけど、中国でもそういう感じで使われるのかな。
あと、扇子で踊るおばさんたち、中国では本当なんだ…とよくわからない部分で、ほー!となっていた。

映画を見る前にどこかでロバが可哀想すぎる!!!というロバ過激派のレビューを見てたので、ロバのワードが出てきてからどこかでロバがぐちゃぐちゃに死んでいるのでは…と身構えてたら普通に生きてるし、いいシーンじゃねえか!

これが映画専門学校の卒制って、、ほんとすごいな。今年見てよかった映画のひとつとなった。



最近、モキュメンタリーを何本か見てて薄々気づいてたけど、見終わった後の余韻から、…あ、ちょっと横になりたいですね…って画面酔いしてる自分に萎えた。映画館で見るとこうなるのね…。
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