nana

セールス・ガールの考現学/セールス・ガールのnanaのレビュー・感想・評価

3.5

「解放」

現代モンゴルの大都会、首都ウランバートル。
モンゴル映画と言うと草原や羊が出てきて…と言うイメージが大きいがこちらは全くその片鱗もない。

家族と暮らし、生活には何も不足がない電子工学を学ぶ女子大生のサロール。
ふとしたことからアダルトグッズのショップでバイトをする事になり、それまで出会ったことの無い人達と関わることで本当の自分に必要なものを見つける成長譚。

オーナーマダムのカティアの強烈な個性と人生。
とても素敵な人だ。
親子~孫みたいに歳の離れた2人の友情は少し「メタモルフォーゼの縁側」を思い出した。
環境も年齢も全く違うサロールを対等に扱う。
こんな関係に憧れる。

モテモテで面倒くさいこともあるけれどスイスイとそこを泳ぎ、心の底から愛した人をずっと想う💞‬

最初は変なオバサンだと思ったけれどセリフもいちいちパンチが効いていてとても良い。

ヒロイン・サロールを演じるバヤルツェツェグは本作が映画初主演で初主演。
このバイトと出会いを通して美しく成長していく様がとてもいい。

ラストでとても清々しい気持ちになれる。
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