ツクヨミ

セールス・ガールの考現学/セールス・ガールのツクヨミのレビュー・感想・評価

1.7
ちょっとヘンテコでコメディ寄りなシスターフッド青春成長ストーリー。
ちょっとエッチなモンゴル発の青春映画として紹介されていた本作を見に行ってみた。
まずオープニング、バナナの皮が投げ込まれ固定ショットで皮の周りを歩く人々を見る、すると最後にバナナ皮で滑った女性にポーズ。次のショットでは滑った女子大生が怪我してバイトを臨時で知人に紹介する流れになり、いつのまにやら巻き込まれた女子大生主人公にいくあっという間感がコメディ的にちょっと良い。
そして本編は、地味めな主人公が大人のおもちゃ店でバイトしていくうちに少しずつ成長していく王道な話になっていく。バイト先のオーナーとの関係性、個性的な客との一悶着などが彼女の経験になっていき次第に大人として自信が付いていくのが見ていて気持ちいい…はずだったがなんだかこの映画はヘンテコな要素が多く直球にいかないんだなこれが。主人公がヘッドホンで音楽を聴いていると音楽に合わせてゴダールの"気狂いピエロ"みたいにカラフルな色味が背景になったり、大人のおもちゃ点あるあるな寒い下ネタの応酬、謎極まりないシンガーソングライター男、意図がわからない謎シークエンスの挿入だったりとなかなかに奇抜なのが変にマイナスになってる気がした。
また中流階級的な主人公が社会的差別や貧困について吐露するシークエンスとか説得力なさすぎだろと感じたり。終わり方や結びの成長感はいいんだが、結局いろいろヘンテコすぎて変にアートアートしてるようなのがストーリーに合ってない気がする。
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