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ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行のfujisanのレビュー・感想・評価

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映画監督マーク・カズンズが2010年以降に公開された映画の中から111の映画をセレクトし、文化・背景や、映画技術の進化などの解説とともに紹介していくドキュメンタリー。

NHKで現在も放送中のドキュメンタリー「世界サブカルチャー史」と似たテイストの作品ですが、映画監督が映画を語るという点で、より深い内容に踏み込んだものとなっていました。

2010年以降に公開された世界中の映画からセレクトされているため、日本で公開されるメジャーな洋画・邦画だけではなく、マイナーな作品も多かった印象。

個人的にはミニシアターやJAIHOで配信されるようなマイナー作品も好きなので楽しく見る事ができましたが、メジャー映画から面白い映画を探しているのであれば、セレクトがちょっとマイナーすぎるかもしれません。

一方で、映画作りそのものを学ぶ方や、カルチャーとしての映画史を学んでいるような方にとっては、とても勉強になるドキュメンタリーなのではと思います。



本作は大きく2章立てになっており、その中でテーマごとに紹介していく形式。すべてを網羅出来ているかは分かりませんが、以下に、映画のタイトルを列挙しておきます。


■ イントロダクション
ジョーカー/アナと雪の女王/光りの墓/アニエスによるヴァルダ


■ 第一章:映画言語の拡張

□ コメディ
PK ピーケイ/ブックスマート/デッドプール/クレイジー・ワールド/プティ・カンカン

□ アクション
血の抗争/冷たい雨に撃て、約束の銃弾を/サマ/グッド・タイム/マッドマックス・怒りのデス・ロード(クロム版)

□ ミュージカル
ベイビー・ドライバー/ラバーズ・ロック/ビヨンセ レモネード/銃弾の饗宴/ハスラー

□ 新たなチャレンジ(ステレオライプの破壊)
ムーンライト/百年恋歌/鳥類学者/XXY/エヴォリューション/ハイ・ライフ/私は魔女じゃない/ゼロ・グラビティ/失くした体

□ ホラー
サスペリア/ババドック/11月/ミッドサマー/イット・フェローズ

□ スローな映画
コロッサル・ユース/ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択/ノルテ-歴史の終わり

□ ドキュメンタリー
ユーラ ゴミ捨て場の少女/娘は戦場で生まれた/チリの戦い/真珠のボタン/理性

□ 非現実
心と体と/アッテンバーグ/神々のたそがれ


■ 第二章:我々は何を探ってきたのか

□ 壁を越える
ザ・スーベニア 魅せられて/アブ・レイラ/ホーリー・モータース/アンダー・ザ・スキン 種の捕食/10話

□ 新しい撮影技術
リヴァイアサン/ハッピーエンド/タンジェリン/さらば、愛の言葉よ/ハート・オブ・ドッグ/ブラック・ミラー・バンダースナッチ/郊遊<ピクニック>/黒い眼のオペラ/蘭若寺の住人

□ ドキュメンタリー
カメラパーソン/ルック・オブ・サイレンス/アウト・オブ・キリング/プロパガンダ

□ 特殊効果
猿の惑星・聖戦記/本当に若い娘/ゲット・アウト/アイリッシュマン/DAU.退行/FRANK フランク

□ 我々に潜む影
サウルの息子/野蛮人として歴史に名を残しても構わない/アス/パラサイト 半地下の家族/トラメス

□ アイデンティティ
アトランティックス/ソング・オブ・ザ・シー 海の物語/ブラックパンサー/ボーダー 二つの世界/フェアウェル/アイダよ、何処へ?/万引き家族/ホワイト・ママ/足跡はかき消して/幸福なラザロ/ナチュラルウーマン/13th 憲法修正第13条/テセウスの船/燃ゆる女の肖像/COLD WAR あの歌、2つの心/スパイダーマン:スパイダーバース/光りの墓

以上です。




2023年 Mark!した映画:341本
うち、4以上を付けたのは39本 → プロフィールに書きました
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