ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行の水蛇のレビュー・感想・評価

個性と一定の普遍性を兼ね備えたフィルターを通して平易な言葉で映画を紹介することが彼の天職なんだと思う。他の作品でも致命的だったけど自前の映像は類をみないくらいセンスがない。あれならカメラに向かって語ってるだけのほうがずっといい。だけどささやかな哲学を交えたテーマごとの語りはわかりやすくて愛情深くて魅力的だし、なによりラインナップの多国籍ぶりが最高。日本でこういうの特集したってわかりきってる英語とフランス語の作品で70%は占めるものなのに、カズンズはブルドーザーのようにあっちこっち拾いあげてくれる。日本からは観る方法が限られてるのが悲しくなるくらい素敵なラインナップ。