風来坊

バニシング:未解決事件の風来坊のレビュー・感想・評価

バニシング:未解決事件(2022年製作の映画)
3.0
オルガ・キュリレンコさん目当てで鑑賞。とはいえフランスと韓国の合作って珍しいですね。韓国映画はあまり合作しないイメージもありますし。
ただ観ていてフランスぽさはオルガさんとフランス語が出て来るくらいでほとんど無く韓国映画の色が強すぎですね。
フランスの監督がメガホンを取っているのにこの辺は不思議。
ムーディな音楽が流れるロマンスパートがフランスぽいかも知れない。

端々ながらも闇を感じる冒頭は惹き込まれますね。その後はちょっとテンポが良くない印象。必要無いとは思いませんけど、ロマンスな展開はサラッと流す程度で良かったような…。警察の捜査班のリーダーは呑気にマジックしたりとなんか話の闇の割に緊張感がいまひとつ。まああのシーンの伏線ではあるけれど…。

手の込んだ臓器売買のやり口ですが、死体の処理が乱暴で見つけてくれと言っているようなものでそこが話の強引さを感じました…。
人の命は単なるビジネスとしか思わない連中には薄ら寒さ感じます。臓器売買に絡む連中はどいつもこいつも狂ってる…。
特に母親と暮らす巨漢の男サイコぶりと臓器売買組織の男の冷血ぶりは怖すぎ…。

愛する者の命を他人を殺してまで救いたいのか…厳しい問題ではあるけどああはなりたくはないな…。まあその前にそんなお金無いけどね。
結局、ああいう最後を選ぶなら、あんな事しなきゃいいのに…あの女性の行動は意味が分からず終盤の展開はかなり強引でした。

オルガさんは相変わらず綺麗ですが、あまり良さは出ておらず彼女じゃなくても成立してしまった気がします…。
更に言うと異国の地で言葉も通じず右往左往も無く合作した意味もあまり無いような…。

クライマックスはなかなかハラハラしたが、1番肝心な組織の会長がどうなったのかを描き忘れていて残念…。
韓国映画の色が出て闇の描き方はなかなかで、スリラーとしてまあまあは楽しめました。
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