口の悪いねずきち

チャイルド・ブライド -売られる子供たち-の口の悪いねずきちのレビュー・感想・評価

4.4
これは民放でも流すべき問題だと思う。

いくら男女平等が叫ばれていても、そしてそれがあたかも叶っていっているような空気が流れていても、法律を決める決定権のほとんどはまだまだ男性にあることがほとんどだ。

その証拠に、経口妊娠中絶薬の市販についてはなかなか承認が通らないのに、バイアグラに関しては驚くほどの速さで承認された。

しかも今のところ経口妊娠中絶薬はとても高額で子供が買える値段ではない。
この作品のように虐待などその子の意思に関係なく妊娠させられた場合はどうすればいいのか。

経口妊娠中絶薬が手軽に買えてしまうと軽い気持ちで中絶する若い子が増えるとか色々取ってつけたような理由はあるが、妊娠する子はするし、中絶費用が高くて産むしかなく、トイレなんかで産んでしまった母親が逮捕される事件はザラにある。
その反面、父親は無傷である。

1993年日本公開のディズニーアニメ映画『アラジン』は国務大臣であるジャファーが国王の座につくためにプリンセスのジャスミンとムリヤリ結婚しようとする場面があるが、ジャスミンの年齢設定は15〜16歳。
ジャファーは公式発表はないものの、ジャスミンの父親である国王と同年代という話もあり40代後半〜50代と思われる。
実写版のジャファーがアニメ版よりぐっと若くなり、ジャスミンを演じたナオミ・スコットが当時24歳だったのには児童婚に対する配慮があったゆえの変更だったと言われている。

女性政治家が増えてきたとはいえ、権力を持つ男性政治家の顔色を伺っているのは明らかで、本当の意味で立ち上がる議員は思い当たらない。
いたとしてもいまの時代はまだ握りつぶされてしまう可能性が高いだろう。

経費が嵩んでいく、なんの役にも立たなさそうな万博を強行するよりもやるべきことは山ほどある。