210908、29年ぶりにCSで再見
森一生の画面の構成力に改めて惚れ惚れ
フィックスでは半端に動かさず
クライマックスで、手持ち!からの俯瞰!
白黒を際立たせる照明がまた見事で
特に中間調に半端に逃げない
メリハリの効いた画が本当に素晴らしい
検校の白装束がまた際立ちまくりで
1960年当時の京都大映スタッフの皆様の
力量に改めて感服
男が成り上がり破滅していく単純な物語なのに
この場面で何を見せるか(或は見せないか)
モブシーン一つ取っても画面の細かい所まで
配慮が行き届いていて驚いてしまう
これ見よがしなテクニカルな見せ方じゃなく
カットの長さもこれしか無いって職人芸
そして言うまでもなく勝新
もちろん座頭市も最高だけど
あの蠱惑的キャラの前に生み出された
「善と悪をフラフラする生き様」は
全てのアウトロー映画の模範の一つでは
タランティーノが本作に言及してたか否か
まるで記憶にないけど絶対好きなはず
「あたしゃぁ知らねえ!」って叫ぶ検校の
良い意味で不様な姿が
後年の勝新の逮捕劇に重なる所もあるけど
そんなどうでもいい現実を超える
「映画的にリアルなキャラの生き様」が
ここにはドクドクと脈打っている