ロードムービーの系統であり、旅をしながら生じる交流によって相互理解や自身の環境の理解が深まり描くべきテーマの解像度が増していく構成となっている。
また脚本がまずあり、すなわちテーマがあり、結末に向かって進んでいく構造の作品。
1年前の両親の離婚によって中学生の姉は母と小学生の妹は父と暮らしている。真面目でしっかり者で自分のことを後回しにして母を支える姉の目を通して二つに分かれてしまった家族を描いた物語。
本作において強いメッセージ性はなく何となく雰囲気で観終えてしまえるため下手をするとハートフルな作品で終わってしまう可能性がある。
なので見過ごしてしまいそうになりそうだが見どころは何と言っても四人の家族の一人一人がお互いに遠慮し合いながら接し合っている描写であろう。
その演技や演出の良さに着目してほしい。あからさまではなくさりげなく心地よい形で遠慮や確執が描かれている。
娘たちが親の事情や現在の生活状況をすっかり受け入れているように見えて、しかしそのやり切れなさが垣間見えるところで、ジーンと来て涙が出てしまった。
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次の方たちが登壇した舞台挨拶付き上映を鑑賞。
主演の野岸紅ノ葉さん
モデルで母親役の菊池亜希子さん
俳優で父親役の吉沢悠さん
伊林侑香監督
MC：タレントの東紗友美さん
母役の菊池亜希子さんは舞台裏では長女役の野岸紅ノ葉さんとハロプロの話題で盛り上がり仲良くなったとのこと。
