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雪之丞変化のTAKAのレビュー・感想・評価

雪之丞変化(1963年製作の映画)
4.5
2017-079-057-022
2017.6.3 TC西宮OS Scr.6
午前十時の映画祭8、3本目

・様式美の極致
・歌舞伎役者の凄さ、女優陣の美しさ
・世界水準のクオリティ

素晴らしい作品に出会えました。
ありがとう!午前十時の映画祭!
(* ̄∇ ̄)ノ

ちなみに、8ではまだ3本目なのは、未見の作品が3本目ってことです。
サボってる訳でもないので念のため(笑)

長谷川一夫300本記念作品、とか最初のテロップに出てましたね。
長谷川一夫さん初めて観ますが。
たしか、
長谷川一夫→大川橋蔵→京本政樹、
って流れの美男俳優の方だったんじゃ?

さて本作。

いきなり画面に眼を奪われる。
構図、画面構成が端正に美しい。
映画。
構図がまさに映画。
古い日本映画を観ると、画面構成の点でTVの影響を受けていないことに気付く。

本作は画面の構図、舞台のような雰囲気、闇と光の描写とコントラストが、水墨画のように美しい。
(カラーだけど・(ФωФ))

歌舞伎のような演出と相まって、素晴らしく美しい舞台のような様式美を作り上げている。
そして音楽。和風の楽曲の中、闇太郎登場時にはジャズが流れる。テーマ性、選曲とも秀逸。

凄い。

そこだけでも、既に世界水準の作品だと思えた。

加えて、演技陣の素晴しさと女優陣の魅力が凄い!

キャストは、時代もあるのだろうけれど歌舞伎界の方中心だったように感じられた。
その演技の重厚さ、絶妙な間と台詞回しが、硬質な画面とともに高次元の時代劇空間を作り上げている。
本当に江戸時代の人を観ているようだった。

TVでみてきたものとは全く違う。
脚本も違うよな。まず台詞が。

あ、これが時代劇なのかな。
素直にそう思えた。
歌舞伎役者さんが重用される意味がようやく分かった。

こんな時代劇、もっともっとみたい!(^_^)

そして女優陣の魅力爆発!( ̄▽ ̄)b

若尾文子さんのはかない美しさ。
山本富士子さんのコケティッシュな魅力は、まさに大江戸の峰不二子!
(* ̄∇ ̄)ノ

しかもお二人ともエロティック!
(誉めてます・(ФωФ))

市川崑監督が造り上げた硬質な舞台のような緊迫感あふれる世界、
歌舞伎俳優さんの実力で浮かび上がる江戸、
二大女優の魅力、

素晴らしかった。
世界水準の名作だと思います(^_^)

追記。
・知らない映画だし関心もなかったので、他の映画を観に行こうかと束の間迷ったのはここだけの話でf(^_^;
・Wikiってみたら、歴代、雪之丞と闇太郎は同じ人が一人二役やってるのね。本作では気づかなかったけど・・・f(^_^;
なんか理由があるのかしらん?
・長谷川一夫さんが、もう少しだけ若かったら・・・また違う魅力があったかも。
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