観れてよかった。
映画の美しさと層の厚さに目と耳を離せなかった。
もちろん吉増剛造の凄み、空間現代の音楽はあるけれども、それらを映画の中に接合させる絶妙な技量がすごい。
スマホで何でも映像として記録…
文字かつ音、筆記具かつ楽器、意味情報かつ動作情報、言葉かつ(無意味な)音
境界が曖昧になって言葉を超越してた、それはディゾルブする芸術家と作品と海の情景と同じ。詩人という言葉にすら留まらない彼のエ…
個人的な儀式(イニシエーション)的なものを映画として捉えようとしすぎて広がりがないように思えた
雨屋さんが指摘していた閉じた世界に対しては監督がそう感じたんだなぁとして流していたけど、やはり根本な…
このレビューはネタバレを含みます
かつて津波を分けた石巻の霊島・金華山を望む窓へ殴り描かれる詩的宇宙。
からの“生きた伝説”詩人・吉増翁と、オルタナロックバンド・空間現代のライブログ。声と演奏の絡みやガラスと布のこすれなど、七里圭…
カメラと吉岡剛造の間に置かれたガラスのキャンパスに何かが描かれている。
吉岡は時折、筆を止め、カセットテープの声を自らの声で読んでみたり、朗読した過去の文章を腕のピンマイクに吹き込む。いや吹き込むと…
そこに透明な壁があると仮定する。あの日、多くの命をさらっていった、彼岸と此岸の境目のような、澄んだ壁。詩人の情念は色に、生の苦しみは傷に、シャウトする言霊は反射し、通奏低音のような音に乗ってスクリー…
>>続きを読むガラスへのドローイングを3つのカメラで収める。ガラスの表面のテクスチャーをフィルムのオルタナティブとしてスクリーンに映し出しているのはデジタル時代のあまりに抵抗なく見えてしまう映像をいかに映画として…
>>続きを読む(軽々しく言うが)芸術家と音楽家のセッションを映し撮った、その(濃密なのか?)塊に、昂まるものは感じられなかった。
セッションのライブの記録のみに終始し、世界が閉ざされる経験をした人類のその後は、感…
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