こったま

非常宣言のこったまのレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
2.2
つまんなかったー
久々のハズレ韓国映画
パンデミック、パニック、ディザスター、ヒューマンっていろんなジャンル詰め込んでたけど、その全部がそれぞれのジャンルの平均以下レベルで全体的に物足りなかった。
パンデミックならとにかくハラハラする怖い名作映画は他にいっぱいあったし、パニックディザスターも手に汗握って呼吸が苦しくなるような絶望展開も他の作品に比べて少ない。でもやっぱりなによりこの映画の核であるはずのパンデミック描写があまりにもショボすぎる…


⚠️以下ネタバレあり⚠️
最初に感染したおじさんみたいに乗客がどんどん流血してって、目を覆いたくなるような悲惨でグロいパニックが観れる!って期待してたのに、感染してく恐怖のシーン無さすぎ。描き方ショボすぎ。
最初のおじさんが座席で身体掻いて粉が舞うぐらいしかほぼなかったし。
いつの間にか皆感染してて、咽せ始めて発疹できるだけって何?
最初の感染者のおじさんと犯人は吐血しまくってたのに他の乗客は発疹できるだけで死なないってめちゃくちゃ矛盾してて酷い脚本で興醒め。
いつの間にか死んでた40人のシーンこそパニックを味わえるパンデミックの醍醐味なのに、そこは全カットってつまんなすぎ。
せっかくの逃げ場が一切ない閉鎖空間って舞台だったのに、伝染してく恐怖をしっかり描いてない時点で酷い。

あとディザスター映画の醍醐味の1つ、巻き込まれた人達の、他人だけど同じ逆境を必死に乗り越えてく中で自然と仲間意識が芽生えて感動的な友情が生まれる、その中で応援したいキャラが出来るっていう展開は作品に没頭できるし泣けたり感動できたりするから作品としてかなり大事な所なのに、乗客のドラマは全く無くて、ただ騒いでるだけで友情も何もなかったのもすっごい面白味に欠けた。
応援したいキャラが死んでくっていう作品の面白さもない。
悪役もだんだん良いヤツになって協力し始める感動っていう面白展開もなかったし全体的にめちゃくちゃうっすい。
パイロット達、CA、乗客、その全員の描き方が薄すぎて魅力がなくて作品に没頭しきれない。
これだけ長尺で乗客いっぱいいるんだから乗客同士のヒューマンあったらなあ。
そこが名作映画って言われてる作品との大きな差だなって思った。
ストーリー的に、副機長は死んだ方が盛り上がったのに、感染してもずっと生きてるのも面白味に欠ける上に感染初期設定から外れまくってて矛盾が酷い。

ラストの飛行機の着陸シーンも、あれだけ最後の山場として盛り上げといて、山場のピークの所でバッサリ切るの1番ひっどい!!そこで切るのかよ!最後までやるだろ普通!ってかなり腹立つ超不完全燃焼な展開。
飛行機の絶体絶命の着陸はディザスター定番の流れだけど、そこで車輪と尾翼が吹っ飛ぶ、エンジン漏れて大爆発する、機体が傾いて底部だけで走っちゃう、とかディザスター定番のそれぐらいまで盛り上げてほしかったわ。
これ助かるの?!っていうハラハラが弱い。
全速力で滑走路突っ込んで途中で終わりって。
ヒューマン要素も、テレビ電話のシーンがワザとらしすぎるお涙頂戴すぎてめちゃくちゃ冷めた。

犯人も遺体を部屋に遺棄したままな上にさらにその部屋のドア開けっぱなしって脚本酷すぎて草
ウイルスの実験映像も置きっぱなしなのも草
ほんっとにサスペンス要素も酷い。
胸糞悪い活躍を期待してたのに呆気なく死ぬのもつまんなかった。
共犯者がいるっていうどんでん返し匂わせた展開も結局ただの勘違いっていう超尻すぼみだったし…

思えば序盤からすでに超ーーB級感が滲み出てたな。やっぱラストまでそうだった。
こったま

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