このレビューはネタバレを含みます
だんだん引き込まれた・・・みたいじゃなく。いきなり最初から面白い。犯人があまりにも誰が見ても怪しいので、それはフェイントでイ・ビョンホンのほうが意外と悪人か・・?って疑った。その予想は外れたが、その人も善人そうだが訳あり感たっぷり(地上の主役がソン・ガンホなら機内の主役が彼だと言える)。そういうミスリードが上手いせいもあって、けっこう緊迫感がすごい。
あと感心したのは犯人の不敵さと言うか不気味さみたいなの。この役者は100点。ただそのわりにその人物像の掘り下げ方があまり徹底してないと言うか、犯行動機が今ひとつ曖昧で、「あれ?」とそこは肩すかしを食らった感が無いと言うとウソになる。と言うかそれだけじゃなく、バイオテロだから話が科学的な方向に行くことにもなるし、警察が活躍するミステリー的な要素、はたまた政治的要素もあるが、そのいずれにも偏ることがないんですよね。案外その作風は正しいかもしれん。
クライマックスはガンホが復活したあたりからはわりと安心して見れたし、感動したが、そこに至るまではこれでもかとばかりに絶望的な状況になるので、この映画をどういう結末にランド(着陸)させる気よ・・って思ったりしてしまったw