TOTO

非常宣言のTOTOのレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
2.0
「意味のない反日にはうんざりだ――」

今の韓国映画の勢いを表すかのように魅力的な俳優が揃っている。
なんといってもソ・ガンホとイ・ビョンホン競演が熱い。
ここに若手のホープ、イム・シワンが絡み、大物二人を前に一歩も引かない迫真の演技を見せる。

脚本はやや稚拙で難があるけれど、役者陣の演技も撮影も、そして編集技術も凄まじい。
つまり今の韓国映画のレベルは凄まじい。

だから意味なく無駄に日本を悪者に描く必要なんかないんだよ。
アメリカが着陸拒否した――、それでいいじゃん。そのあとしつこく日本まで拒否したら話がごちゃごちゃになるし、展開が無駄だ。
しかも機内の状況が詳らかに報道され、機内で何が起こってるか大勢が知ってるのに、燃料も無くて、パイロットもいなくて、もっと言えば大勢の乗客の命がかかっている状況で、着陸を許可しなけりゃ国際的に非難されるのはわかりきったことでしょ。
どんな無能でも着陸させるって。乗客を機内から降ろすかどうかは検疫の判断だけど、着陸はさせるって。
まして日本の自衛隊が戦闘機飛ばして警告して威嚇射撃して、ギリギリのチキンゲームまでって――。うんざりする。バカじゃないの。
いくら日本が嫌いだからって、リアリティを無視して反日してんなよ。

幼稚な韓国の観客は拍手喝采かもしれんけど、作品としてはこの瞬間に三流マンガに成り下がったよね。
こんな一流の俳優を揃えておいて、心底、残念。
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