柏エシディシ

ストーリー・オブ・フィルム エピソード3. 世界中に現れた巨匠たちの柏エシディシのレビュー・感想・評価

4.0
20〜30年代。
ハリウッドのスタジオが牽引した映画の勃興に対して世界中で同時多発的に発生した"7つの反逆"が映画を進化、深化させていく。
エルンスト・ルビッチの巧みな隠喩、フランスの印象主義とフレッツ・ラングの表現主義「カリガリ博士」、「戦艦ポチョムキン」の"オデッサの階段"、極東の地で時代を先駆けていたOZUにMIZOGUCHI……そして演技の概念を刷新していた忘れられた名女優ロアン・リンユイ。
今回も「きゃー勉」連発。
今の時代でも普遍の視覚表現の数々。
あと本シリーズ、20世紀初頭のアーカイブでも、極力今現在最高峰のリマスター映像を選択していて、作品に対する敬意と拘りを強く感じる。
映画の黎明期においても鋭利な映像に感動しているところで、「映画とは映像だけじゃないのです」とくるラストの切り返しの鮮やかさ!ニヤリとする。ただのアカデミックなドキュメンタリーじゃあない粋な演出。
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