このレビューはネタバレを含みます
5部作の総評として、劇場版でもストーリーや設定に分かりづらい点は結構ある。
それでも全体の作画、世界観、キャラクター、富野節全開の掛け合い、そして全編に渡る明るい雰囲気、アニメ全体に活力が溢れてるような元気に溢れた作品だった。元気のG。普通に今まで観たガンダム作品で上位に来るレベルで好きかも。
宇宙へ行って、地球へ帰ってくる旅。『Gのレコンギスタ』ってなんとなく『重力(Gravity)への帰還』みたいなニュアンスも込められてるのかな〜と思ったり。
4部のクライマックスほど盛り上がる戦闘は無いが、大気圏突入のシークエンスとか最後のしっちゃかめっちゃかな感じとか、空間描写やシチュエーションが上手い。作画も凄い。
キャラクターとしては、ベルリ、ノレド、ラライヤ、ドニエル艦長、ハッパさん、ケルベス、ステア、クリム、ミックが好きかな。チュチュミィ。戦争が終わったら、ミックとクンが仲良く話してたり、関係が緩和されてるのが良い。チッカラも最後抵抗しなかったら、クリムもトドメ刺さなかったんじゃないかな。あの場にいて欲しかった。
マッシュナーは戦死したロックパイの声が聞こえる、とおかしくなってしまったけど、あれは他者から見たニュータイプになってしまった者なのか、単純に精神を病んでしまった者なのか気になった。
マスクこと、ルインもどことなく穏やかな顔つきでマニィとクレッセントシップを見送ってて、戦争が無ければ本来、優しい性格だったのではと思わせるシーンも良かった。元々クンタラとしての思いや情勢への不満は色々あったんだろうけど。
本章では無かったと思うが、リンゴがベルリに言った『皆を守ってもらいたいんだよ、Gセルフで』みたいな台詞がとても印象的。ベルリは最後までGセルフを敵を殺す機械ではなく、仲間を守るモビルスーツとして戦ったよね。ベルリのそこが好きだな。
ベルリ母のベルリが絡むとIQ一気に下がるのも好き。黒幕とも言えるクンパ大佐があっさり巻き込まれて死んで、ベルリ母が生き残ったのは因果応報的で良かった。さすがにお母さん死ななくてほっとしたよ。
ノレドが最初から最後まで好感度大だった。ベルリがアイーダとケルベスが恋人関係と悟って『僕はGセルフ以外何も知らなかった〜』と打ちのめされてて、世界を知る為に旅に出かけるけど、ノレド置いて行ってて、ベルリ君そういうとこだぞ！？でも最後にノレドが報われて嬉しかった。
Gレコの主題歌全部好きだけど、ドリカムの『G』の歌詞がほんと好き。Gレコなんなら、ガンダム作品を包括してるのでは。『モビルスーツ』というワードから歌が始まるのも斬新過ぎる。
モビルスーツも造形が好みのが多くて、Gルシファーとか、ガイトラッシュとか、ジャハナムとか、マックナイフとか。
Gセルフの弟感、アルケインの姉感のビジュアルも良いよね。
