このレビューはネタバレを含みます
地上にはモンスターが蔓延っているとされ、10歳の少女ジェンは未だにシェルターから外に出た事がない。
父や母、兄は定期的に外に出て物資を集めてくるが、ジェンがどれだけ勇気があって戦いたくっても許されない。
しかしある時遂に決心したジェンは、事前に少しずつ調査していた手順通りに外へ出る事に成功する。
シェルターの扉を出て階段をあがり…そこはどう見ても平穏で立派な一軒家の中。
飾られた写真には、父と母と兄だけが写っている。
ジェンはナイフを置いて恐る恐る外へ出てみる…。すると恐らく近所の人はマスクもなしに普通に外に立っているし、モンスターどころか平穏そのものに見える。
そこに車で帰ってきた家族にシェルターに連れ戻されるが、モンスターなんかいない！いないじゃない！と激昂しているジェンのところに階上から物音が響く。
そして入ってきた軍隊風の男達に、人口抑制法違反で連邦刑務所へ連行する と告げられる。
階上では制圧された家族が すまない！必ず探し出すから！と。
離して！と暴れるジェンが連れて行かれるのを近所の人達は冷静に見詰め、外に停められたワゴン者には似たような年齢の子供が既に拘束されている。
うむ、2段階で面白くていいね！
最初は う～ん、まーた子供の万能感でヘマして尻拭いする話か～？と思ったら、中々豪華な室内に自分だけがいない写真……えっ！訳アリ監禁？とか思ってたら、人口抑制法違反！！なにそれ！
中国も昔は一人っ子政策って名前でちょっと似たような事をやっていたけれど、こんな風に隠していたのかなぁ…。
ただただ、ジェンが可哀想なお話だったわ。どうなっちゃうんだろうなぁ、連れて行かれて。
ポロリ、と最後に突然転げ落ちるディストピア感に ほぉ～ってなっちゃった。こういうの好き。
ジェンにとっては何がモンスターだったんだろうか。
