2022年、33本目。
バレエという優美で繊細と力強さが混じり合う芸術が好きだ。
しなやかな肉体だけでなく強い精神力が不可欠なバレエダンサー。
自殺した主演ダンサーの代役としてジゼルを踊る事になったイレネ。嫉妬やプレッシャーに潰されそうになる中、同じ団員のアウロラと友情を深めていく。
"目を閉じたら誰にも傷つけられない私だけの場所に行ける"
そう言って踊る少女達はとても儚くて美しく魅了された。
ガラス細工の人形のように脆くて危うい少女達の狂気と芸術的なバレエが混ざり合ってそれはそれは美しい映像だった。
ラストは「ブラック・スワン」を彷彿とさせる悲劇へ向かうのだが、こちらは「ジゼル」という題材に相応しい最高の幕引きであった。