雨丘もびり

ザリガニの鳴くところの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
1.0
...ミステリーを期待すると肩透かしかも。
私、「ポスターの小舟が女の眼になってる?!」って超~深読みモードで観てしまったので、ポカン&がっかり。ごめんなさい。
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けっこう、劇場の途中退席者が居たわ。
もし私同様にハマらなかった方には『黙秘』とかオススメです。
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【Storyのデガラシっぷりがすごい】
主人公カイアの失恋エピソードが『木綿のハンカチーフ』並みの古臭さでツラい。
そんで田舎のヤンキーと済し崩しに寝る展開・・・典型的な"身の振り方ヘタな田舎娘"っぽすぎて、私もう帰りたかった。
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マジカルニグロも前時代的な差別感情だし、私はやや嫌悪感。
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こんなん書くの厭だけどさ、誰に気を使ったんだか謎なレイプ間接描写も逆に不誠実じゃない?激痛と暴力性をちゃんと描きません?「暴行されてもこの程度か」って思われそうですごい癪に障った。
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中盤からの法廷サスペンスも.....”貧困孤児に偏見を抱く町人たち”を台詞で説明するだけなので、その罪悪感を利用して逆転無罪!テキな展開がいまいちリアリティが無い。『評決のとき』のヒリヒリ感が恋しい。
そもそも「誰がヤンキー男を殺したか?」を特定するのが目的なのに、「カイアが殺人犯か否か」に争点がズレるのヘンでしょや。
で、「犯人じゃありませんでした」でウヤムヤに収束...そんなんじゃご遺族が浮かばれまいて。可哀想に。
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カイアが釈放されて、やっと自然いっぱいのマイホームに帰って来れた・・・な開放シーンもさ、それまでの過去回想シーンで湿地での生活を延々と描いてしまっているから、自由を謳歌する達成感をイマヒトツ感じない[+w+;]。
これは監督の映画サバキがヘタなせいだと思うわ。はっきり。
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オチも。。。真相を夫にバラす意味、あった?
独りそっと貝を水に流して、真相を墓場まで持って行ってこそ「沼での死」のなぞらえが深まると思ったのに。
っていうか、深夜バス往復のアリバイは何だったのさ(?□?)。
落下死体をほっぽらかしにしないで沼に沈めておけば、疑われることも無かったのに。
赤い毛糸の帽子っていう物的証拠もツキ詰めず、真相がヌルいっつーか主人公に甘いっつーか。
ちょっとね....ミステリーとしては楽しめなかったわ。