こーれは、かなり良作だった。
映画館バイアスを抜きにしてもメッチャよかったのでは?
まずは、わざとらしさが全然ない。
犯罪が起こった経緯を見せる映画は、たくさんあると思うが、冗長に感じさせないバランスの良さが素晴らしい。
犯罪のトリックの明かし方も、メッチャ自然。
次に、作品に通底するテーマが、どれも人間の根幹に通じていた。家族、恋愛、暴力、差別や偏見、ジェンダー。そして湿地という豊かな自然に観察される倫理を超えた「自然の摂理」。
抑圧された社会に生き、機能的な都市空間に住む僕らには、ザリガニの鳴くところは無い。僕らは、どこに逃げることができるのだろうか。