コブラ

ザリガニの鳴くところのコブラのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

湿地帯に暮らすヒロインが地の利を生かして悪人どもを沼に沈殺する映画なんだろ?やったぜっ!

などという早漏なイメージで鑑賞した自分を沼に沈めたい。
いやある意味そうだったんだけど、この映画が捉える射程はもうちょい先。また思いっきり反省を促されるヤツでした、、、。

1969年ノースカロライナ州の湿地で見つかった変死体。容疑者は“湿地の娘”と人々から揶揄されながらその湿地に暮す女性カイヤ。

物語はカイヤの裁判進行と並走させて、彼女の生い立ちや抜け出したかった筈の場所 湿地帯が寄って立つべき場所に変わっていく様を瑞々しく、時に痛々しく描いていましてね。

自分だったらどうカイヤに接するか

という問いを常に突きつけてくる仕様でしたかね多分。中々重い気持ちにさせてくれました。

フェミニズム視点は勿論なんだけど、湿地を愛し湿地と同一化したカイヤを自然そのものと捉えるともう少し射程が伸びますかね。彼女を破壊しようとした者は手痛いしっぺ返しを喰らい、彼女に寄り添おうとした者は安寧を得る。


などという説教臭さが増す見立ては多分勘違いなんでおくとして、流石に鑑賞者へのお土産が過ぎるかなぁ等とも思いまして。

信じたい情報だけを信じている陪審員(街の人々)= 我々鑑賞者って事で良いと思うんだけど、ラストに弁護士役のトム・ミルトンが大上段の説教かましてきましてね。カイヤを壊そうとする男達を観ててただでさえ申し訳ない気持ちでいっぱいというのに、もうヘトヘトよお。

最後に思いっきり低脳なこと言うと、チェイスは櫓から落とすんじゃなくて、湿地の底なし沼とかに落として恐怖のうちに溺死させるとかして欲しかったですまる
さらに捨て台詞とか言って欲しかったですまる


すんません。
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