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ザリガニの鳴くところのrのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

満足!!!

原作があんなに長編なので、2時間程度の映画じゃなかなか原作の再現は難しいんじゃないかな〜端折られるかな〜と思ってたけど、わりと忠実だったのでは?

原作でも思ったけど、「ザリガニの鳴くところ」はジャンルが一つに絞れない。自然と、愛と、偏見と、カイアの人生そのものを観ているような、美しくて、苦しくて、壮大な映画だった。しかもミステリー要素は少なめかな〜と思ってたら最後にちゃんとミステリーだよね。終わり方びっくりするよね。あくまでも可能性でしかないんだけど、カイアが亡くなったあとにテイトがその可能性を見つけるの、余韻がすごい。カイアが亡くなっている以上真実には絶対ならないわけだしね。あえて真相を明らかにせず可能性だけ示してあとの解釈は視聴者に委ねるの、けっこう好きよ。

「自然の中に善悪はない」「生きるための手段」みたいなことをカイアが言ってたけど、カイアは本当に”湿地の少女”として、自然の一部として生きていたんだなぁと思わされる。このセリフ超伏線だね、あんまり気づかなかったけど。登場人物がカイアに偏見を持っていたように、私もまた彼女に同情という偏見を持っていて、本読んでる時も映画観てる時もカイアがどうか無罪になるようにって思ってた。でも結末を知ってしまうとカイアが犯人である方がこの物語は綺麗にまとまる気がするのよね。カイアの”湿地の少女”としての生涯を表すためには犯人である方がブレがない。

あと私は、本のまま「この少女を、生きてください」がキャッチコピーがよかったんだよな〜!この作品を表すのにこれ以上良いキャッチコピー思いつかないよ〜まあそりゃただの大学生の私には思いつかないだろうけど
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